(6)自己形成に必要な4つの要素

下の図は、自己の育成についての仕組みを表したものです。

この意味は後ほど分かるようになります。

ところで、どうしたら人体(身体)は成長するのでしょうか?

答えは簡単です。

ご飯を食べて栄養素を取り入れるからです。

一方、自我の方はどうすれば成長するでしょうか?

これが問題です。

自我が成長するには、上の図のように「1.言葉」「2.文字」「3.数」「4.名」の4つの栄養素が不可欠です。

小さい子が自我形成をしていくことを想像してみてください。

一番最初に覚えるのは言葉です。

それから文字を覚えます。

次に数字や算数を勉強して覚えます。

そして、あらゆるものの名称、名を覚えていきます。

それによって自我形成していくというプロセスがあります。

但し、大人になっても言葉と文字と数と名は不可欠です。

そしてこれは、地球上の80億人の全ての人にとって不可欠といっても過言ではありません。

例えば、言葉と文字と数と名がこの世から全て無くなったとします。

すると…まずコミュニケーションが出来ません。

仕事も出来ません。

契約書にサインもできません。

そうなると、どうやって人間は生きていくのか?

おそらく動物的な感覚で、食べ物を臭いで嗅ぎ分けたり、危険を察知して逃げるたり…などの行動をするでしょう。

このように動物の世界にいくことは可能です。

実際に動物の世界では言葉はいらないし、文字もいらないし、数も名も必要ありません。

唯一、ホモサピエンスである人間だけが自我を形成するために、この4つが必要なのです。

そして、この4つがなければ、あらゆる世の中の仕組みが成り立たないのです。

言葉と文字と数と名…この4つは極めて重要な要素です。

そのうち名には宇宙全ての「名」と「我己名」があります。

4つの要素を具体的に例にあげてみましょう。

 

①言葉:ある学生がレポートを提出したとします。そして担当教授から「とても良いできです」と言われたら、学生は大いにやる気になり、これは自我の育成に繋がります。

②文字:図書館へ行くと、多くの書物から文字を通して、自我育成が進みます。

③数:学生であれば成績の点数により評価され、社会人であれば営業数値で評価されます。これにより自我育成が促されます。

④名:我己名には3つのステップがありますが、それは「認識」「縛り」「演じる」というステップです。

ここに独身の男女がいたとして、それを友達関係とします。

すると友達を認識して「友達」を演じます。

この未婚の男女が結婚すると夫婦を認識します。

夫婦を認識すると夫婦の縛りがかかり、夫婦を演じないわけにはいかなくなります。

友達関係の時には、お互いに自由に遊んだり、一週間会わなくても全然問題がありませんし、メールを時々すれば友達関係が保たれますが、夫婦になって縛りがかかってしまうと、例えばの話、夫が1ヶ月くらい外泊して帰ってこなかったり、居場所が分からないとなると大変なことになります。

それが離婚騒動に発展する可能性もあります。

そう、人間が夫婦になると「夫婦」を演じないわけにはいかなくなるのです。

それによって自我形成が大いに進みます。

あなたは働いている会社で、何らかのタイトルをお持ちだと思います。

係長とか課長、部長とか…あるいは自営業だったら社長とか…

このようにタイトルを持つことによって縛りがかかって、それを演じない訳にはいかなくなるのが人間なのです。

一般の社員より社長のタイトルの方が重いのは勿論のこと、国会議員もまた一般の人々より、ずっとタイトルが重いです。

縛りがかかり、国会議員を演じないといけなくなるし、目立つので、町の中で色々な事ができなくなります。

世界中の全ての人は、この「名の仕組み」の中に存在しているのです。

今、世界で一番重いタイトルは、米国のトランプ大統領と、中国の習近平国家主席ではないでしょうか。

彼らは非常に重いタイトルを背負っています。

だから、かなり自我形成できているはずです。

自我形成にとって、この仕組みは不可欠なのです。

そして現世は、宇宙、地球・国家、社会、民族、宗教、教育、学問など…全ての「名」がなければ成立しません。

「名」が無ければ宇宙もないし社会もありません。

あらゆるものが「名」によって構成されて、それを認識している現世……

これが名の世界、、、つまり「名宮(めいきゅう)」なのです。

私たちのこの世界は、言葉や文字、数、名、我己名など全てが名の範疇にあるということです。

自己もまた、赤ちゃんが誕生した後、 命名により名付けられ、その名が肉声による一定波長の音波として、赤ん坊の脳の最も深い層である「命の座」に繰り返し送り込まれ、自己が出来上がっていくのです。

つまり各自己は、一片の呼称名に過ぎないというわけです。

そういった意味でも現世界は「名」の世界なのです。

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