日本神話/(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

伊耶那岐命は黄泉の国から帰ってくると、日向の橘の阿波岐原(あわきはら)に向かい、穢れた体を清めるために禊祓(みそぎはらえ)を行う。

そこで、まず投げ捨てられた杖や装飾品、脱いだ服から神々が計12柱生まれた。

次に水に潜って身を清めると、汚れた垢から2柱が生まれ、さらに穢れを祓う3柱の神々も生まれた。

次に水の底に潜って浮かび上がるまでに、海の神である綿津見三神(わたつみさんしん)と住吉三神(すみよしさんしん)の計6柱が生まれた。

この綿津見三神は、海人族の安曇連(あづみのむらじら)が始祖神として祀っている神である。

また住吉三神は、津守連(つもりのむらじら)によって住吉大社(大阪市住吉区)に祀られている三座の航海の神様である。

そして禊の最後に伊耶那岐命が左目を洗うと太陽神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が生まれ、右目を洗うと月の神である月読命(つくよみのみこと)が生まれ、鼻を洗うと海の神である須佐之男命(すさのおのみこと=建速須佐之男命:たけはやすさのおのみこと)が生まれた。

この三神を貴い御子神として、「三貴子」とも言い、伊耶那岐命は「身の穢れを払い、最後に三柱の貴い神を授かった」と歓喜した。

そして首飾りを天照大神に揺らしながら授けると「そなたは高天ケ原を治めよ」と命じた。

続いて月読命には「そなたは夜の食国(おすくに)を治めよ」と命じた。

最後に須佐之男命には「そなたは海原を治めよ」と命じた。

綿津見三神
底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)と中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)と上津綿津見神(うわつわたつみのかみ)
住吉三神
底筒之男命(そこつつのおのみこと)と中筒之男命(なかつつのおのみこと)と表筒之男命(うわつつのおのみこと)

以下は「三貴子(さんきし)」と呼ばれる神様

天照大神は、太陽神だが単なる太陽神ではなく、八百万の神で最も尊い神。
そして伊勢神宮の祭神であり、皇室の皇祖神でもある。
天皇家は代々、この神を大切に祀り、日本の繁栄と世界平和を祈っている。

月読命は、太陽を象徴とする姉の天照大神と対になって誕生した月と夜の神様。
天照大神が「陽」ならば、月読命は「陰」として、さり気なく人々を導く神とも言われる。

須佐之男命は、荒神という性質から、後に仏教における牛頭天王(ごずてんのう)と習合した。
しかし、日本初の和歌を詠んだり、植林の神として木の用途を定めたりするなど文化英雄的な側面を持ち合わせている。

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

本日の課題

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2 件のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    ようやく三貴子の登場ですね。ここでも3という数字がよく出てきます。何か秘密が隠れてそうです。

  • 伊藤 より:

    ミソギにより、神々が創造されたというのは、何か興味深いものがあります。
    人も創造的な活動をしようと思ったら、試行錯誤しながら悩み苦しみ、そこから新たな価値が生み出される、
    というプロセスを経ますね。

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