日本神話/(18)古事記:出雲と天孫降臨⑦建御名方神の反抗

事代主神を平伏させた建御雷神は、その後大国主神と再び対峙し「そなたの子である事代主神ことしろぬしのかみは国を譲ると申し出たが、他に意見を聞くべき子はいるか?」と尋ねる。

すると大国主神が「まだもう一人、私の子に建御名方神(たけみなかたのかみ)がおり、それ以外はおりません。」と言った直後に建御名方神が大きな岩を軽々と持ち上げながら伊那佐の浜にやって来たのである。

建御名方神は建御雷神の前に立つと「我が国に来て、この国を乗っ取ろうとコソコソと企んでいるのはお前だな。」と言って大きな手で建御雷神の手を掴み、力比べをしようと挑みかかった。

建御名方神が建御雷神の手を掴み、握り潰そうとすると、なんと建御雷神の手が冷たい氷柱に変化した。

建御名方神は驚いたが、負けてなるものかと更に力を込め握りしめた。

だが次の瞬間建御雷神の手が氷柱から剣に変化し、これには流石の建御名方神も力ではどうにもならないと恐れをなして引き下がった。

今度は逆に建御雷神の方から手を取ろうと申し出て、建御名方神の腕を取るや、葦を掴むように握り潰すと投げ飛ばした。

巨体を軽々と投げ飛ばされて、これは全く敵わぬと建御名方神が逃げ出すと、建御雷神はその後を追いかけ諏訪で追い詰めた。

建御名方神は命乞いをし、諏訪の地から出ないことを約束し、国を差し出すことを決めたのであった。

 

天鳥船神
天鳥船神は神が天空を移動する時に使った船とされ伊耶那岐命と伊耶那美命が神生みの際に生 んだ神です。
別名鳥之石楠船神とも言い神名にある「鳥」は、船が進む様子と鳥が飛ぶ様子を例え、「 石」は堅固であることの意、「楠」は船は腐食に強い楠で作られていた事との説が一般的。千葉県の神崎神社や東京都墨田区の隅田川神社の祭神です。
建御名方神
建御名方神は大国主神の次男とされ諏訪大社(長野県諏訪市)を初め全国の諏訪神社の祭神です。
軍神であり農耕狩獵神としても信仰され 、風の神として元寇(げんこう)の際には諏訪の神が神風を起こしたともされます。

 

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

(9)古事記:天地開闢⑨天照大神と須佐之男命の誓約

(10)古事記:天地開闢⑩天岩屋戸と高天ヶ原の神々

(11)古事記:天地開闢⑪五穀と須佐之男命の大蛇退治

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(12)古事記:出雲と天孫降臨①大国主神と稲羽の白兎

(13)古事記:出雲と天孫降臨②大国主神と八十神の迫害

(14)古事記:出雲と天孫降臨③大国主神の根の国訪問

(15)古事記:出雲と天孫降臨④大国主神の国作り

(16)古事記:出雲と天孫降臨⑤葦原中国の平定と建御雷神

(17)古事記:出雲と天孫降臨⑥事代主神の服従

本日の課題

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1 個のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    建御雷神の出生エピソードが不幸であったので荒神等になりそうな気がしましたが、天照の意思を通す役目を立派に果たす神に成長して良かったです。善を行うのに出事、生い立ちは関係ないのかも知れません。
    天の意思を通すには力(武力)も必要だということを知るよい話だと思います。

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