日本神話/(13)古事記:出雲と天孫降臨②大国主神と八十神の迫害

八十神(やそがみ)たちは白兎の予言どおり八上比売(やがみひめ)に求婚を拒否され、その怒りのあまり逆恨みして、大国主神(おおくにぬしのかみ)の殺害を企てる。

大国主神と八十神たちが伯岐国(ほうきのくに)の手間の山の麓に来た時、八十神達は「この山には赤い猪がいるので、我々が追い落とすからお前は下で待ち受けて捕らえよ」と言った。

大国主神が言われた通りに待ち構えていると、八十神たちは真っ赤に焼けた猪の形をした大岩を転がり落した。

騙されたと知らずに、その焼けた大石を捕らえた大国主神は哀れにも焼き潰されてしまう。

これを知った母神である刺国若比売(さしくにわかひめ)は、泣き悲しんで、高天原の神産巣日神に助けを求めた。

そこで高天原より二柱の女神が派遣され、大国主神の傷を癒して生き返らせた。

この時に遣わされた女神は貝の女神? 貝比売(きさがいひめ)と蛤貝比売(うむがいひめ)である。

殺した大国主神が生き返ったのを知った八十神たちは、大国主神を大木の裂け目に誘いこみ、大国主神が裂け目に身体を入れた瞬間、裂け目に入れた楔を引き抜いて大木で挟み殺してしまう。

そこでまた母神が大国主神を蘇生させると、「貴方が此処にいたら危険です。八十神たちによってまた殺されてしまう前に、紀伊国の大屋毘古神(おおやびこのかみ)の元にお逃げなさい」と言い、大国主神を紀伊国に急いで逃がした。

ところが、八十神たちは執念深く紀伊国まで追ってきて大国主神を引き渡すように要求する。

八十神たちに迫られた大屋毘古神は、大国主神に「須佐之男尊(すさのおのみこと)のいる根の堅州国(かたすくに)に向かいなさい」と言って、こっそり木の俣から逃がし、ようやく八十神たちの追手から脱した。

大屋毘古神
逃げてきた大国主神を匿い助けた大屋毘古神の神ですが、「日本書紀」に登場する須佐之男尊の御子神の五十猛命(いそたけるのかみ)と同一の神とも考えられています。大屋毘古神がいる紀伊国とは、現在の和歌山市にある伊太祁曽(いたきそ)神社や配神として大屋都姫(おおやつひめ)神社などに祀られている木の神で植林の神とも言われています。

伊太祁曽神社

大屋都姫神社

 

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

(9)古事記:天地開闢⑨天照大神と須佐之男命の誓約

(10)古事記:天地開闢⑩天岩屋戸と高天ヶ原の神々

(11)古事記:天地開闢⑪五穀と須佐之男命の大蛇退治

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(12)古事記:出雲と天孫降臨①大国主神と稲羽の白兎

本日の課題

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1 個のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    「小人の恨みは深し」というように妬み、恨み、嫉みが強い者の報復は執拗です。自分がロックオンされているのかどうかは非常に分かりづらいですが、気が付いたら逃げるしかないと思います。逃げるとは関りを断つという意味もあると思います。

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