日本神話/(9)古事記:天地開闢⑨天照大神と須佐之男命の誓約

天照大神(あまてらすおおみかみ)と須佐之男命(すさのおのみこと)の誓約(うけい)

禊祓(みそぎばらえ)を終え三貴子を含め、数多くの神々を生み成した伊耶那岐命だが、海の統治を命じたはずの須佐之男命がわがままを尽くし、命令に従わず悩まされる。

伊耶那岐命が須佐之男命に「どうしてわがままを言って命令に従わないのか」と問いただすと、須佐之男命は「私は亡き母に会いたい」と言い泣き出す始末。

その泣き声で山が枯れ、川や海の水は干上がり、地上にはあらゆる災いが起こった。

伊耶那岐命はこれを見て怒り、失望して須佐之男命を国から追放してしまう。

この後、伊耶那岐命は神の仕事を終えて、近江(滋賀県)の多賀神社に鎮座することになる。

伊耶那岐命にとっても須佐之男命を追放することは命がけであり、大変心を痛める出来事でもあった。

そこで須佐之男命は「それでは姉君である天照大神に事情を申し上げ、黄泉の国に行こう」と言い、高天ケ原に行くことにした。

天照大神は須佐之男命が高天ケ原を奪いに来たのではないかと警戒して武装する。

しかし、須佐之男命は自分にはやましい心など持っていないと告げる。

天照大神は「ならば貴方の心が清らかである証拠は何だ」と尋ねると、「では、誓いを立てて子供を産みましょう」と須佐之男命は提案した。

まず天照大神は、須佐之男命すの剣を噛み砕いて霧の様な息を吹くと三柱の姉妹が生まれた。

この姉妹神が宗像三女神(むなかたさんじょしん)である。

次に須佐之男命が天照大神の玉飾りを噛み砕いて息を吹きかけると、息の霧から五柱の男神が生まれた。

須佐之男命は「俺の心が清らかだから俺の持ち物から女神が生まれた、これで俺の疑いは晴れた」と喜んだ。

この時、二神が行った誓いのことを誓約(うけい)と呼ぶ。

誓約にて身の潔白が証明されたと勝ち誇った須佐之男命は、高天ケの畦道(あぜみち)を壊し、溝を埋めたり、採れたての米を祀っている神殿に糞を撒き散らしたり暴挙を尽くした。

それでも天照大神は「弟は田んぼを広げようとやっているのでしょう」と庇い続けたが、遂に須佐之男命は、機織り小屋に馬を投げ込み、その馬に驚いた機織り娘が死んでしまう事件を起こす。

流石の天照大神も庇いきれず、ショックのあまり天岩戸(あまのいわと)に引き篭ってしまう。

宗像三女神
あらゆる道の最高神として道主の貴(みちぬしのむち)とも言われ、航海安全、交通全般の神様。
裏伊勢とも称される宗像大社で祀らていて、車に付ける交通安全のお守りは宗像大社が発祥で、現在も広く信仰されている。

 

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

本日の課題

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1 個のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    困難や苦難がない物語は何か面白味に欠ける気がします。ひょっとしたら人生もそうなのかも知れませんね。

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