日本神話/(10)古事記:天地開闢⑩天岩屋戸と高天ヶ原の神々

須佐之男命の乱暴によって天照大神が天岩戸に引き篭ると、高天ケ原や地上は闇に包まれ様々な災いが起きた。

困り果てた神々は知恵の神である思金神(おもいかねのかみ)を中心として、天照大神を表に出す計画を天安河原(あまのやすかわら)に集まって練ることにした。

そして、この様な計画を実行する。

まず天宇受売命(あめのうずめのみこと)が、胸も露に踊り出すと、神々が手拍子を打って「天照大神によく似た神様が現れた‼︎」と歓声をあげた。

気になった天照大神が少しだけ岩戸を開き外を覗くと、神々は「あなた様によく似た尊い神様が現れたので皆で喜んでいるのです」と言って、天照大神の前に鏡を向けた。

自分を映した鏡を見て「本当によく似た神様だ」とさらに岩戸を開け外を覗くと、そこに待ち構えていた天手力男命(あまのたぢからおのみこと)が天照大神の腕を掴んで表に引き出した。

そして天岩戸を二度と閉じられぬよう岩戸は天手力男命によって下界に投げ飛ばされたという。

天照大神が表に出ると高天ケ原に眩いばかりの明かりが差し込み、以前と同じように世界中に光が戻った。

この後、事件を起こした須佐之男命は八百万の神々から、厳しい処分を受けて地上へ追放されたのである。

 

天宇受売命(あめのうずめのみこと)
天宇受売命の踊りは、神前に奉納する踊り「神楽」のルーツだと考えられています。
「日本書紀」には、「巧みに俳優(わざおぎ)をなし」とあり、芸能一般の女神としても広く信仰されています。
天手力男命(あめのたじからおのみこと)
天手力男命は、「腕力の強い男神」という意味で、力の神、スポーツ全般の神様として信仰されています。
長野県にある戸隠神社には、放り投げた岩戸が戸隠山に落ちたという伝説があります。
天安河原(あまのやすかわら)
天安河原は現在の宮崎県高千穂町の岩戸川にある河原と言われ、天照大神が自ら天岩屋戸に引き篭った際に、神々が相談したという場所。
河原には巨大な洞窟(奥行き25m、間口30m)があり、洞窟の一番奥には天安河原宮(あまのやすかわらぐう)が鎮座し、思金神(おもいかねのかみ)が主祭神として祀られている。

天安河原(宮崎県西臼杵郡高千穂町大字岩戸)

 

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

(9)古事記:天地開闢⑨天照大神と須佐之男命の誓約

本日の課題

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2 件のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    困った事態を改善させたい時に、一番中心になければならないものが「知恵」なのでしょう。力や技能だけ持っていても、知恵がなければ目的まで到達させることは出来ないと思います。

  • 伊藤 より:

    とても意味深長な内容ですね。
    八百万の神々が智慧と力を合わせる姿も、TOPである光神が一時的に身を隠し復活するストーリーも、またその原因となった暴れん坊
    の神のパフォーマンスも、何かの型を示しているように感じます。
    破壊があり、暗闇の混沌とした世界となり、そこから智慧と力を合わせて乗り越えて、再び光輝く世界が訪れる・・・。
    まるで、これから現実世界で起こる事のお示しのように感じます。

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