日本神話/(22)古事記:高千穂と神々の闘い①木花之佐久夜毘売と石長比売

天瓊瓊杵命(あめのににぎのみこと)が笠沙岬(かささみさき)に赴いた時に、絶世の美女である木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)に出会う。

天瓊瓊杵命が「貴女は誰の娘であるか?」と尋ねると「大山津見神(おおやまつみのかみ)の娘、神阿多都比売(かむあたつひめ)またの名を木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)と申します。」と答えた。

一目見て木花之佐久夜毘売に惚れてしまった天瓊瓊杵命は、妻にしたいと思い「私は貴女と結婚したいと思うが、いかがか?」と問うと、木花之佐久夜毘売は「私はお答えできません。父がお答えします」と言った。

天瓊瓊杵命は、すぐさま木花之佐久夜毘売の父である山の神の大山津見神に結婚の申し出の使いを派遣した。

高天原の天孫である天瓊瓊杵命の申し出に大山津見神は大変喜び、姉の石長比売(いわながひめ)も一緒に沢山のお祝い品を載せた台を持たせ嫁がせることにした。

しかし、天瓊瓊杵命は石長比売がひどく醜かったので、恐れて送り返してしまった。

石長比売を送り返した天瓊瓊杵命は、美しい妹の木花之佐久夜毘売だけ婚約の契りを交わすことにした。

大山津見神は石長比売を送り返されてしまったので、大いに恥じてしまう。

そして天孫の宿命を悟り、次のように返事をした「私が天孫に娘を二人で嫁がせたのには訳がある。石長比売をめとれば、天の子の命は、雨雪が降り風が吹いても、動じない岩のように堅く、永遠の命を授かったであろう。

しかし妹の木花之佐久夜毘売だけめとれば、木花が咲くように栄えるが、その御子の命は花のように儚く短い寿命になるであろう。」

これにより永遠の命を棄ててしまった神の御子には限りある寿命が決まったという。

 

木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)
木花之佐久夜毘売は、絶世の美女で、名前の意味は桜の花が美しく咲くような女神と言われ、富士山を御神体とする浅間大社の祭神です。別名を神阿多都比売(かむあたつひめ)と言い、阿多とは現在の鹿児島県南さつま市金峰地区とされます。

浅間大社

石長比売(いわながひめ)
石長比売は、石の神様で、妹である木花之佐久夜毘売と共に福岡県糸島市にある細石(さざれいし)神社等に祀られています。木花知流比売(このはなちるひめ)が別名とも姉妹神とも言われ、延命長寿のご利益のある神様です。

細石神社

 

これまでの学び

(0)古事記:はじめに

(1)古事記:天地開闢① 天地の始まりと神様の誕生

(2)古事記:天地開闢② 別天津神と神世七代

(3)古事記:天地開闢③ 伊耶那岐命と伊耶那美命の国生みと神生み

(4)古事記:天地開闢④ 伊耶那岐命

(5)古事記:天地開闢⑤ 伊邪那美命

(6)古事記:天地開闢⑥ 伊耶那美命の死と火之迦具土神

(7)古事記:天地開闢⑦伊耶那岐命の黄泉の国訪問

(8)古事記:天地開闢⑧禊祓と神々の誕生

(9)古事記:天地開闢⑨天照大神と須佐之男命の誓約

(10)古事記:天地開闢⑩天岩屋戸と高天ヶ原の神々

(11)古事記:天地開闢⑪五穀と須佐之男命の大蛇退治

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(12)古事記:出雲と天孫降臨①大国主神と稲羽の白兎

(13)古事記:出雲と天孫降臨②大国主神と八十神の迫害

(14)古事記:出雲と天孫降臨③大国主神の根の国訪問

(15)古事記:出雲と天孫降臨④大国主神の国作り

(16)古事記:出雲と天孫降臨⑤葦原中国の平定と建御雷神

(17)古事記:出雲と天孫降臨⑥事代主神の服従

(18)古事記:出雲と天孫降臨⑦建御名方神の反抗

(19)古事記:出雲と天孫降臨⑧大国主神の国譲りと出雲大社

(20)古事記:出雲と天孫降臨⑨天孫降臨と猿田毘古神

(21)古事記:出雲と天孫降臨⑩天照大神の神勅

 

本日の課題

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1 個のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    とある選択により寿命が短くなったというエピソードが旧約聖書にもありましたね。
    見た目の美しいものだけを傍に置きたいという願望は誰にでも多少はあると思いますが、その願望のみの行動をすると自分の世界を狭くしてしまうような気がします。
    神が創った多様性について考えさせられました。

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