(3)徳川幕府の替わりにつくられた国家神道

 

自らを「現人神」だと称するイエス・キリストの発言が、磔刑にするほどの異端であるならば、人間を神として祀り上げる靖国神社も異端でしかありません。

靖国神社は、神道の中でも「国家神道」に分類されますが、国家神道とは何か? そしていつ成立したのか?

実は、国家神道の歴史はまだ新しく、明治時代から始まったものです。

戦前の国家神道では、政府が右を向けと言ったら国民も右を向く時代でした。

そうした時代に戻したい政治家や官僚が現在もいるようで、どうやら当時のように、国民につべこべ言わせることなく、自分たちの思いのままコントロールしたいようです。

 

さて、時代は江戸幕府(徳川幕府)まで遡ります。

徳川家康によって発足され、260年にもわたり国を支配してきた江戸幕府ですが、幕府(将軍)と藩(大名)を主従関係におき、あらゆる藩を圧えた幕藩体制によって統治されていたため、非常に安定した政治でした。

260年もの間、国が覆ることなく統治され続けたこの江戸幕府でしたが、明治新政府の閣僚によって、ついに倒されてしまったのです。

明治新政府に倒された徳川幕府側

徳川幕府を倒した明治新政府側

 

ところが、ここで問題が発生します。

国のトップの存在をどうするか?ということです。

倒した徳川を、いまさらまたトップとして担ぐわけにはいかないし、はたしてどうするか?…と考え出されたのが「天皇」を国のトップとして据えることでした。(当時の天皇は国を統治する権力はなかったため)

徳川の代わりに天皇を国のトップに置き、国家宗教を作り、国民を支配することにしたのです。

 

 

要するに、日本の祭祀(神道)を司るのは天皇だから「祭祀」と「政治」を一緒にするということです。これを「祭政一致」と言います。

祭祀と政治…この二つで日本国民を支配し、政治を治めようと考えたのです。

そのシステムとして、急遽作られたのが「国家神道」でした。

そして、国民統合(日本国民という共通のアイデンティティ)の精神的中核の象徴とされたのが「靖国神社」だったのです。

靖国神社があることで、「戦死しても靖国で再会できる」…「戦死したら神として靖国に祀る」…としておけば、兵士は皆、喜んで死んでいくというわけです。

 

2 件のコメント

  • du0nc3rbun@gmail.com より:

    それにしても神社(神道)を国民の支配の為に使うとは…
    日本政府というのは今も昔も無茶苦茶だなって感じです。
    いずれ日本には確実に神罰が下されるのではないか?と心配になってきます。
    それにしても明治政府が発足される前まで天皇に国を統治する権限が無かったとは驚きです!

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    信仰心、正直さ、勤勉さなど人の良心を政治や権力に利用する図式は今も変わってないようです。
    宗教は権力者の手によって解釈を自在に変えてしまうので私は距離を少し置いております。

  • コメントを残す