(8)人間宣言とは何だったのか?

 

明治新政府の創った国家神道では、天皇は「神」として祀り上げられました。

が、敗戦後の日本は、連合国連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の占領下に置かれ、1946年(昭和21年)1月1日、昭和天皇はついに「人間宣言」を行いました。

「人間宣言」とは何か?

政府の官報により発布された下記の記述が「人間宣言」だと言われる部分です。

「朕ト爾等国民トノ間ノ紐帯ハ、終始相互ノ信頼ト敬愛トニ依リテ結バレ、単ナル神話ト伝説トニ依リテ生ゼルモノニ非ズ。天皇ヲ以テ現御神トシ、且日本国民ヲ以テ他ノ民族ニ優越セル民族ニシテ、延テ世界ヲ支配スベキ運命ヲ有ストノ架空ナル観念ニ基クモノニモ非ズ」

どういう意味なのか? さっぱり分かりませんが、訳すとこうなります。

「私と国民との間の絆は、最初から最後まで信頼と敬愛とによって結ばれているものであり、神話と伝説によるものではない。天皇を現人神とした日本国民は、他の民族より優秀であるが、世界征服を行うべきだという架空の考え方に基づくものでもない。」

因みに、「人間宣言」は、当時の日本のマスコミや出版社が言い出したもので、記述には「人間宣言」という文言は一切ありません。

それまでの天皇は「現人神」…つまり、人間の姿をした「神」として祀り上げられていましたので、日本国民誰もが本当の神だと信じていたのです。

そこで、天皇自ら「私は神ではない、私は人間である」と宣言したというわけです。

敗戦後、天皇は人間宣言を行いましたが、靖国神社は今でも残されています。

靖国神社は、当初は「鎮魂=慰霊」を目的としていましたが、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦を経て、目的が「鎮魂=慰霊」から「顕彰」に変わりました。

とくに、第二次世界大戦においては、兵士らが戦友との別れの際に、靖国での再会を誓ったことから、靖国神社は兵士たちの精神的支えとなり、この戦での戦死者は「英霊」として祀られました。

ところが、終戦直後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、日本政府に「神道指令」を出し、国家神道を廃止させ、宗教法人として再出発されることにしたのです。

現在、靖国神社に祀られる「神」は、戦争で命を落とした兵士、またはそれに準ずる人たちです。
靖国神社の資料によると、合祀者は246万人を超えているとされます。

そんな靖国神社を、政治家は利用したり、利用しようとしています。
なぜなら、右翼の票が欲しいからです。

このように、祭政一致は最悪で、祭祀と政治が一緒になると良いことはありません。
だから戦後、GHQは祭祀と政治を分けて、祭政分離へと持っていったのです。

一概には言えませんが、多くの人間は、権力を持つと悪い方へと進むようです。

どんなに最初は正しい人でも、一旦権力の座につけば、どんどん悪の方向へ進み出すのは、自分たちの作った体制を維持したいからでしょう。

国家神道を創った権力者たちは、「私の言葉は天皇陛下の言葉だと思え」と言ったり、
「私に逆らうものは、神(天皇)に逆らうのと同じである」などと言って脅していたため、誰もが彼らの命令や言うことに、従わずを得ない状態でした。

その結果、とことん暴走し、原爆を2発も落とされ、敗戦したのです。

長崎に投下された原子爆弾のキノコ雲

広島に投下された原子爆弾のキノコ雲

 

現在の日本も、当時のように悪い方向に突き進んでいるように思います。
日本政府はまた国家神道を復活させるつもりなのでしょうか?

 

2 件のコメント

  • du0nc3rbun@gmail.com より:

    祭政分離すらもアメリカにしてもらっていたのですね!
    いやー、事態はかなり深刻ですね。
    というか、裏天皇がアメリカに指示した可能性もあるのではないでしょうか?

    最後にもあるように、また国家神道を復活させようとしているのかもしれないですね。
    こういった歴史を早く日本国民に知らせなくては!

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    最近の韓国との問題など雲行きがちょっと怪しいと感じていました。
    政治、メディア、宗教の悪用は昔から何も変わっていないのですね。

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