タルムードと神道(103):シャバットにおける火事

シャバットに火事が起こった時には、家財を安全な場所に移そうとしてはいけない。

しかし、シャバットに必要なものは全て守ってよい。

近隣の住民がシャバットのために必要とするものを得るためであれば、これを守ることも許される。

トーラーの本もまた守ることが許される。

タルムードに記されているこの禁止の理由は、アダム・バフル・アル・マモノ、すなわち男性が彼の財産(を失うこと)についてパニックになることです。

この理論的根拠のもっとも単純な理解は、賢人たちが、財産を守ることに気を取られることと火事のパニックの中で、私たちがシャバットのことをすっかり忘れて火を消してしまうことを懸念したというものです。

最大の懸念は、火を消すことでシャバットを汚してしまうことなのです。

より微妙な理解としては、賢人たちはパニックの結果(言わばシャバットの潜在的な冒涜)だけを心配したのではなく、パニック自体をも心配したというふうに見ることができます。

シャバットは休息と完成の日であり、パニックと警報の日ではないのです。

物質的な所有物についての取り付かれたような心配自体がシャバットの精神に対する冒涜であり、これこそが賢人たちが和らげようとしたものです。

関連する問題は、パニックの元となる所有物に対する心配です。

賢人たちは、シャバットに必要なものであればこれを救い出すことを許しており、またシャバットに必要なものを他の人に与えるためであればこれを許しています。

トーラーの書物も、ミツバの目的のためにあるものですから、これもまた守られます。

所有物が気になってシャバットに注意を払うことが疎かになってしまっては、本末転倒です。

私たちは、物を所有するのはため込むためではなく、神に仕えるため、他の人を助けるためであることを覚えておく必要があります。

火事に際して、人に与えるための物、ミツバに必要な物を守ることが許されているということを基礎として、私たちは富の正しい使い方を思い出すことができ、正しい目的のために富を蓄積するのです。

 

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これまでの「タルムードと神道」の学び

タルムードと神道(1):日ユ同祖論(1)

タルムードと神道(2):日ユ同祖論(2)

タルムードと神道(3):日ユ同祖論(3)

タルムードと神道(4):日ユ同祖論(4)

タルムードと神道(5):日ユ同祖論(5)

タルムードと神道(6):日ユ同祖論(6)

タルムードと神道(7):祈りについて

タルムードと神道(8):朝の目覚め

タルムードと神道(9):朝の目覚め(日本編)

タルムードと神道(10):手を洗い清める

タルムードと神道(11):手を洗い清める(禊)日本人編

タルムードと神道(12):礼儀正しい装い

タルムードと神道(13):礼儀正しさ(日本編)

タルムードと神道(14):排泄行為

タルムードと神道(15):排泄行為(日本編)

タルムードと神道(16):祈りの清浄な場所

タルムードと神道(17):祈りの清浄な場所〈日本編)

タルムードと神道(18):祝祷の掟

タルムードと神道(19):祝祷の掟(日本編)

タルムードと神道(20):朝の祝祷

タルムードと神道(21):朝の祝祷(日本編)

タルムードと神道(22):朝の祈り前の制限事項

タルムードと神道(23):夙起夜寐(シュクキヤビ)

タルムードと神道(24):ツィツィート

タルムードと神道(25):テフィリン(前半)

タルムードと神道(26):テフィリン(後半)

タルムードと神道(27):メズザ

タルムードと神道(28):祈りの準備

タルムードと神道(29):ベイト・クネセトの聖性

タルムードと神道(30):ペスーケイ・デズィムラ(祈りの儀式を始める詩編)

タルムードと神道(31):ミニヤンと先唱者

タルムードと神道(32):シェマーとその祈りを中断すること

タルムードと神道(33):シェマーの詠唱(えいしょう)

タルムードと神道(34):テフィラー

タルムードと神道(35):アミダーの祈りへの追加

タルムードと神道(36):先唱者によるアミダーの復唱

タルムードと神道(37):埋め合わせの祈り

タルムードと神道(38):タファナン(懺悔の祈り)

タルムードと神道(39):週日のトーラー朗読

タルムードと神道(40):完全なトーラーの巻物を書くこと

タルムードと神道(41):ケドゥーシャ・ディシドラとアレイヌ

タルムードと神道(42):会葬者のカディシュ

タルムードと神道(43):トーラーを学ぶことについての法

タルムードと神道(44):☆神道と儒教

タルムードと神道(45):トーラーの巻物を書くこと、トーラーの本を得ること

タルムードと神道(46):正しい行い

タルムードと神道(47):否定的な発言を避けること

タルムードと神道(48):天のために行動すること

タルムードと神道(49):正しく体をケアすること

タルムードと神道(50):危険な行い

タルムードと神道(51):喜捨(きしゃ)の法

タルムードと神道(52):ハッラーの法

タルムードと神道(53):肉に塩を振ること

タルムードと神道(54):食事の道具を水に浸すこと

タルムードと神道(55):非ユダヤ人が整えた食べ物

タルムードと神道(56):食事の前に食べること

タルムードと神道(57):☆儒教と神道を合体させた理由

タルムードと神道(58):パンを食べるために手を洗うこと

タルムードと神道(59):パンをちぎること

タルムードと神道(60):食事の間の振る舞い

タルムードと神道(61):食事中に祝祷を必要とする食べ物

タルムードと神道(62):食後の祈り

タルムードと神道(63):ツィムーン

タルムードと神道(64):禁止された食べ物

タルムードと神道(65):非ユダヤ人のワイン

タルムードと神道(66):焼かれた食べ物についての祝祷

タルムードと神道(67):ワインについての祝祷

タルムードと神道(68):食事の前の祝祷

タルムードと神道(69):結びの祝祷

タルムードと神道(70):食べ物についての祝祷

タルムードと神道(71):果物のジュースと野菜のゆで汁

タルムードと神道(72):中心となる食べ物と従属する食べ物

タルムードと神道(73):食べる前の祝祷の順番

タルムードと神道(74):正しく唱えられなかった祝祷

タルムードと神道(75):追加の料理についての祝祷

タルムードと神道(76):香りについての祝祷

タルムードと神道(77):喜びと悲しみについての祝祷

タルムードと神道(78):自然の驚異についての祝祷

タルムードと神道(79):特別な助けに対する感謝とその助けを求めること

タルムードと神道(80):商売の上での公平な取引

タルムードと神道(81):圧迫的な言葉と他人を欺くこと

タルムードと神道(82):禁じられた食べ物を事業で扱うこと

タルムードと神道(83):禁じられた金利についての法

タルムードと神道(84):融資におけるパートナーシップ上の許容

タルムードと神道(85):誓約と誓い

タルムードと神道(86):旅行者の祈り

タルムードと神道(87):午後の祈り

タルムードと神道(88):夜の祈り

タルムードと神道(89):夜の行い

タルムードと神道(90):シャバットの聖性

タルムードと神道(91):シャバットに非ユダヤ人によって為された仕事

タルムードと神道(92):シャバットの前に船に乗ること

タルムードと神道(93):シャバットの明かり

タルムードと神道(94):シャバットの祈り

タルムードと神道(95):キドゥーシュ

タルムードと神道(96):シャバットにおけるトーラーの朗読

タルムードと神道(97):預言書の一部を読むこと(ハフタラー)

タルムードと神道(98):シャバットに禁じられている労働

タルムードと神道(99・100):運ぶというメラハーと四つのシャバットの領域

タルムードと神道(101):住まいを囲うこと

タルムードと神道(102):運ぶことと、衣服と武器を身につけること

1 個のコメント

  • kyorintomo@yahoo.co.jp より:

    「財産を守るよりもシャバットを優先する」という考え方がユダヤ人がいかにシャバットを第一に思っているのか分かります。清々しいほどに強い意識ですね。

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